【受 付】芸術祭2013春シーズン!受付活動の楽しみ!
春シーズンも終盤になりました。
この一ヶ月間、人手が足りないなかこえびは一生懸命受付活動をがんばってきました。
一日中ひとりぼっちで受付に入ることがほとんどで、不安な思いをすることもありました。
ですが、ひとりぼっちの受付活動も大変なことばかりではありません。
受付活動をしていると、より作品のことを深く知ったり、島の人たちとの出会いが生まれます!

この日は豊島にある塩田千春さんの作品の受付に入りました。
塩田さんの作品は2010年の芸術祭から豊島の甲生という地区にあります。
旧・小学校の講堂に、豊島、直島から集めた建具を使って建具のトンネルがつくられています。
過去を象徴する建具のトンネルの先には豊島の景色が見えます。
遠い過去の記憶とこれからの未来とのつながりを感じさせるとってもな作品です。

この日受付に入ったら、塩田さんの作品の前にあるお宅にこいのぼりが上がっていることにきづきました!
実はこのお宅、3年前に甲生地区で約17年ぶりに赤ちゃんが生まれたおうちです!
風にたなびくこいのぼりが塩田さんの作品の先に見えます。

塩田さんの作品はこの3年間で老朽化が進み、建具も確実に色あせてきました。
その様子から時間の経過を感じます。
それと同時に、トンネルの先にたなびくこいのぼりからは着実に時が未来へと進んでいっていることに気がつかされます。
塩田さんの作品を見ていると、過去と未来、時間の経過について深く感じさせられます。
作品がより身近になる、それも受付活動の魅力の一つです。

受付活動の魅力はほかにもあります!
島の人との出会いです!
この日は5名の豊島島民の方が作品のところにきてくれました。
「今日もがんばれよ!」という励ましのお言葉や、
なんてことない世間話、また島や集落の話など、
たくさんの会話をかわしました。
中には差し入れまで届けてくれる方もいます。
この日いただいたのは、「はいた」という食べれる草?です。
これをくれたおばあちゃんによれば、
戦後のこどもたちのおやつとして「はいた」は食べられていたそうです。
おばあちゃんに食べ方を教わって食べてみましたが、
ちょっとすっぱくて不思議な味がしました。
「受付でひとりぼっちで、おなかがすいただろうと思って持ってきた」
とおばあちゃんはおっしゃっていました。

とってもうれしかったです!
今日はどんな出会いがあるだろうか、どんな気づきがあるだろうか
毎朝早朝に乗り込む船の中で緊張と不安とともにそうしたワクワク感を抱きます。
春会期は間もなく終わりとなりますが、
受付の活動は次の会期までの谷間の会期とその先の夏・秋会期も続きます。
ぜひたくさんのこえびさんにいろんな季節に島に渡ってもらい、
たくさんの出会いと発見を経験してほしいです。
