【大 阪】11/2(金)せとうちばなし-第5話-がありました

第5話のせとうちばなしは、大阪で開催しました。

場所は、Calobookshop&cafe
お一人でされているお店で落ち着いた雰囲気。今回のせとうちばなしにもちょうど良い大きさでした。
今回のテーマは「作品制作から見た瀬戸内国際芸術祭」
島担当として、そしてアーティスト、こえび隊を島の人たちと繋ぐ立場として、女木島、大島を担当した高坂さん、男木島、宇野港を担当した木坂さんのお二人をゲストにお話をしていただきました。
今回は2010年の頃の写真も交えながら報告をしたいと思います。

高坂さんと木坂さんがそもそも瀬戸芸に関わることになったきっかけは、
水都大阪2009でプロデューサーをしていた、瀬戸芸の総合ディレクター北川フラムさんに出会い、水都大阪が終わったあと、北川ディレクターから声をかけられたことがはじまりでした。

第1回目のこえびミーティング!
そして、さかのぼること9年前の2009年12月。
最初にお2人が島へ行った頃です。ちょうど1回目のこえびミーティングの参加に合わせて、高松入りをし、翌日女木島と男木島へ向かったそうです。

12月の女木島

灯台を目指して歩いた男木島
最初に行ったときのことを伺うと、
「冬だったので風が強くて島民に会うことはなかった。
綺麗な島だけど、大丈夫かなあ・・こういうところで芸術祭をするのかあ・・。」というのが第一印象だったようです。
まだまだ「芸術祭」「アート」「こえび隊」も全く浸透していなかった頃。
島の人たちも芸術祭がどういうものなのか様子を伺う状態でした。
そんな状況の中、高坂さんや木坂さんたちは島へ入っていきます。

2010年2月女木島文化祭にこえび隊も参加しました

2010年4月大島の庵治第二小学校の入学式にも参加しました

女木島の運動会!手前左がアーティストの行武治美さん
まずは、島の人たちに覚えてもらったり、知ってもらったりするところから始まりました。
島の行事に参加しながら「芸術祭というのをやりますよ!」というのを少しずつ伝えていく。芸術祭について島民向けの説明会を行い、島へ日々通い、顔を見せに島の人に会いに行く。そして島の人たちの話を聞く。
時には、お家に突撃訪問して顔を覚えてもらうようなこともあったそうです。
何もないところからのスタートは、苦労もあったようですが、丁寧に丁寧に島の人たちとの関係を築き上げていたのが良く伝わりました。

眞壁陸二さんの作品を設置中

今はもうない旧カフェ・シヨルでやさしい美術プロジェクトの高橋先生とガイド勉強会
こうして島の人たちとの関係性を築きつつ、アーティストが島へ入りやすいような環境づくりも同時に行なっていました。

宇野港にある「宇野のチヌ」ゴミを集めて制作中

女木島の行武治美さんの作品制作には毎日こえびが通い制作していました
そして、アーティストが入ってくると島の人たちの反応も変わっていきます。

女木島の自治会長さんも気にかけてくれていました!
「こんな人が来て、こんな面白いことをしてくれるんだ!」ということが起こり、島の人たちとアーティスト、こえび隊の距離も一気に近くなりました。
どんどん状況も変わっていったそうです。

2010年のときは、こえび隊もうぶ声をあげたばかりの頃でした。
初めて島へ入るこえび隊がまずしたことは「元気な挨拶」でした。
こえびさん一人一人の元気な挨拶があれば、島のみなさんとの会話のきっかけにもなります。
今でこそ当たり前のように島へ行って活動できる環境がありますが、最初は全く違う環境でした。そこのスタートが「挨拶」だったのです。
最後に、お二人から、
「初めてやることの大変さと、何もないところからのスタートは楽しみでもあったこと。一回目の瀬戸芸は、105日間連続。毎日続けられたことは、スタッフだけでなくこえび隊の存在があり支えられていたこと。そのシステムがあったからこそ、今も支持される芸術祭の魅力の一つ」と感想をいただきました。
私たちも初心に返ることができた今回のせとうちばなし。
2019年の芸術祭に向けて日々の活動を頑張りたいと思います。