【高 松】7/21(土) せとうちばなし-第4話-
瀬戸内海や瀬戸内国際芸術祭にまつわる話題を、毎回テーマを変えながら開催している「せとうちばなし」。今回は、高松で4回目のせとうちばなしです。
会場は、高松港から歩いて約10分のところにある北浜エリアの206 TSU MA MU 。常時20種類のキッシュがある人気店の2階で開催しました。
https://www.206quiche.com/
今回のテーマは「瀬戸内国際芸術祭とこえび活動から見た島の姿」。
今でこそ、芸術祭をきっかけに島へこうして通うことができる私たち。
そして、参加者のみなさんも芸術祭があったから瀬戸内の島々が身近な存在になっていると人も居ると思います。
芸術祭が始まったあとの島の様子は知っているけれど、芸術祭前の様子は知らない人がほとんどではないでしょうか。
そんな島の様子を、ゲストの小西智都子さんからお話を伺いました!
小西さんのお話は、2007年頃から。
瀬戸内IJUネットという事業が立ち上がり、島の移住提案を行なったそうです。
香川県の有人島が24島あることをほとんど誰も知らなかった当時。その提案に驚いたに違いありません。
「香川県の人口から考えると、県民約100万人に対し、うち約4万人は島民。県民の25人に1人は島人(しまびと)なんです。」
こんなに身近にある島のことを何にも知らないと思った小西さんは「もっと島に目を向けてみよう」と思い、島へ通い始めたそうです。
例えば、男木島。もちろん当時は交流館もないし、商店はたったの2軒。島の情報はほとんど何もない、そして島民にもなかなか会えない。
高松側では「島へ行く」と言うとまず「何しに行くん?」と聞かれる。いつも不思議がられていたそうです。
瀬戸芸が始まる前の島や高松側の裏話を小西さんからたっぷりと伺いながら、2010年から芸術祭をきっかけに小中学校が再開、移住者や飲食店の増加、芸術祭の舞台ではない島でもゲストハウスができ、大きな変化が生まれたことを振り返りました。
しかし、一方で島の人口減は続いているという現実。
島の祭りや行事をどう維持していくか、
あと数十年すると人が居なくなってしまう島のこと、
島内で世代間、集落間の交流が少ないこと、
など、こえび隊が活動を通して見えてきた島の課題についてもみなさんと共有しました。
これまでの10年を振り返り、そしてこれからの10年をどう考えるかというお話も。参加者のみなさんとこれからの瀬戸内を考える良い機会になったのではないでしょうか。